「人生100年時代」の人と地域をつなぐ まちづくりプランナー 石塚計画デザイン事務所 顧問石塚雅明さん|<公式>人生100年を考えようLAB|野村不動産・関電不動産開発

人生100年を考えようLAB

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都市計画にはハードの整備とともに、人と人をつなぎ、複数の活動をコーディネートしていくソフトの取り組みが必要という石塚雅明さん。まちづくりプランナーの草分けとして数々のプロジェクトを手がけられ、プラウドシティ日吉が協働していく予定のエリアマネジメントについても提案いただいている石塚さんが語る、「人生100年時代」のプラットフォームとは?

地域をより暮らしやすく。
個々の想いをつなぐ
エリアマネジメント

地域をより暮らしやすく。個々の想いをつなぐエリアマネジメント

“まちづくり”に携わって40年以上になりますが、子育て支援とか、緑地環境を守り育てる、歴史を大切にする、防災活動をするなど、さまざまな地域課題に対して、そこに暮らす方々が自分たちの力やノウハウを使って少しでも貢献できないかという取り組みが、いろいろなところで芽生えてきている時代です。

そのような中で、個々にそれぞれのテーマに関わっているだけでなく、そろそろ大きなプラットフォームの中で連携していかなければ、ほんとうの地域課題の解決や持続的な活動にならないのではないかという問題意識も聞かれるようになりました。

そこで、あるエリアという単位で、住民や行政、開発事業者などが一緒に考えて行動していくプラットフォームとして注目されているのが、エリアマネジメントという取り組みです。
自分の街を暮らしやすくするというのは重要な課題で、機会があれば関わってみたいという想いを抱かれている方もたくさんいらっしゃるのではないでしょうか。そういう人たちをどういう形でつなげていくかを考え、実践していくことはエリアマネジメントを動かす大きな力になると思います。

いろいろな世代の人と出会えることに価値があるというのも、実際に参加された方々からよく聞く言葉です。
ふだんは家庭の中とか、会社の中とか、限られた社会単位の中で自分という存在が評価されたりするわけですが、もっと多世代の、多様な考え方を持った人たちと出会い、共に何かをしていくことで今までとは全く違う評価を受けたり、感謝されたりする。そういう体験が、やっていてよかったという価値につながります。

石塚雅明石塚雅明

自分が関わることで
何かができたという体験が、
“居場所”になっていく

自分が関わることで何かができたという体験が、“居場所”になっていく

エリアマネジメントの取り組みに参加するもうひとつのモチベーションは、地域における自分の居場所ができるということ。スペースという意味ではなく、一人ではできないけれども自分が関わることで、こういうことができたという、体験を通した“居場所”です。

私がまちづくりに関わるようになった原体験は、学生時代から10年ほどお手伝いした小樽運河と石造倉庫群の保存活動にありますが、あと1㎞ほどを残して運河が埋め立てられるというときに、若い人たちがそこでフェスティバルを企画しました。

運河の水辺に浮かべたコンサート会場だとか、倉庫をシアターにした演劇や映画とか、倉庫群に対比するように並んだ手作りの品のお店とか。
そんな風景なんて、今まで誰も見たことがない。でも自分たちだけの力で実現でき、数万人が集まったエポックメイキングなお祭りになって、小樽の大切な歴史的資源の保存にもつながった。その成功体験は、当時の彼らにとってものすごく大きな力になり、中心になった人たちは、いまだに地域の活動で重要な役割を担っています。

人生100年時代は、今まで通りの暮らしや生き方、考え方でほんとうに幸せに生き続けられるのだろうかということが問われています。そういうときに何が求められるのかは、半世紀ほど前に私たちが取り組んだテーマと共通の部分があるように思います。

1970年代の小樽運河と石造倉庫群の様子
若者たちの力で実現したポートフェスティバル
100LAB note
  • ・地域の活動には、エリアという単位で住民や行政、開発事業者などがつながり、一緒に考えて行動していくプラットフォームが必要。
  • ・多様な人と出会い、共に何かに取り組むという体験を通して、地域に居場所をつくる。
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石塚 雅明(いしづか・まさあき)

石塚 雅明(いしづか・まさあき)
まちづくりプランナー
石塚計画デザイン事務所 顧問

1952年札幌生まれ。北海道大学大学院終了後、柳田石塚建築計画事務所主宰。その後、石塚計画デザイン事務所に社名変更し、代表取締役を経て顧問。札幌駅前通まちづくり株式会社取締役。まちづくりプランナーとして北海道、東京を中心に活躍。総務省地域力創造アドバイザー、北海道地域づくりアドバイザーなど。主な著書に『参加の「場」をデザインする』、『まちづくり学 —アイディアから実現までのプロセス—』共著など。