「人生100年時代」の創造的パブリックスペースを考える|<公式>人生100年を考えようLAB|野村不動産・関電不動産開発

人生100年を考えようLAB

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「プラウドシティ日吉」開発地の一画に、期間限定で地域の皆様や未来の住民の方々に向けて「開校」する、森と原っぱのある「吉日楽校(きちじつがっこう)」。建築家として設計やイベントプログラムに携わり、場をつくることで街や人の新しい関係性を紡いでいるオンデザインパートナーズの西田司さんに、ここをどんな場所にしていきたいか伺いました。詳しくはこちら ›

共有の空間をつくることで、自然に
中と外がつながり、小さな「街」
のようにひらかれた場に

共有の空間をつくることで、自然に中と外がつながり、小さな「街」のようにひらかれた場に

僕たちは、建物を建てるだけでなく、地域と関わりながら、その場所を使う人たちの創造力を引き出せるような、新しいパブリックスペースのかたちを提案しています。

10年ほど前、ヨコハマアパートメントという集合住宅を手がけ、そこでの体験が建築と公共性について考えるきっかけになりました。
建物の1階に住人がパーティをしたり、ものをつくったりとラフに使える広場をつくったのですが、外からも見えるので、近所の人から「使っていいですか」と声をかけられるようになった。
そのうちに演奏会や展示会が催されたり、住人と地域の人が一緒に流しそうめんをしたりと自然に中と外とつながって交流が生まれ、小さい建物の小さいスペースだけど、そこに「街」が現れたような、ひらかれた場になっていったのです。

同じ時期に、路地空間に人は居場所をどうつくれるかという研究などもしていて、そのときにデンマークの都市デザイナー、ヤン・ゲールのパブリックライフ論に影響を受けました。
自分の家でも職場でもない「もうひとつの場所」を街に持つと、街を「自分ごと化」できる。街とは、できて与えられるものではなく、自分たちで耕すもの、使いこなしていくものといった考え方で、そのためにはどんな場所があればいいのかを対話しながらつくり上げていく、今の活動につながっています。

西田司西田司

思い立ったら吉日。
新しいことにチャレンジしたくなる
みんなの楽しい学び場「吉日楽校」

思い立ったら吉日。新しいことにチャレンジしたくなるみんなの楽しい学び場「吉日楽校」

「吉日楽校」の「吉日」とは、何かをするのに日取りのよい日のこと。みんなの学び場ですが、堅苦しい場所ではありません。
仮囲いの中に設けられた広場という、どこか実験的な試みができそうな、余白性のある環境を生かし、街ができる前から人と人の接点をつくりながら、新しいことにチャレンジしたり、やりたいことを想像したくなるような風景をつくっていきます。

原っぱは走り回れるように広々とフラットに。タープやテントを用意した森の中には、慶應義塾大学SFC研究所ソーシャルファブリケーションラボの益山詠夢さんのファブ技術のアイデアを軸にして製作した、組み合わせによって多様な使い方ができるベンチを置きました。ピクニックがしたいとか、星が見たいとか、十人いれば十通りだと思うので、初期設定はあっても、使い手がアレンジしやすいように設計していきたいですね。

「開校日」には、地域のみなさんとの協働イベントのほか、横浜のNPOハマのトウダイによる防災キャンプやスノーピークによるお父さんのためのアウトドア検定、大学と連携したものづくりワークショップやITを使った体力づくりなど、まわりの方々や団体と、野外ならではのさまざまな学びのプログラムを実践していく予定です。

はじめての人とも気軽につながりながら、いろんな知恵を学び合ったり、生活に取り入れられるアイデアを見つけたり。
みんなで同じ場所を共有し、体験していくことの価値が、ゆくゆくは街の価値になっていくのではないでしょうか。

西田司西田司
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100LAB note
  • ・街を「自分ごと化」し、使いこなしていくためには、
    家や職場以外の「もうひとつの場所」を街の中に持つことが大切。
  • ・その空間を使う人の創造力を高めたり、交流をひろげられるような、
    新しいパブリックスペースのありかたを探っていく。
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西田司(にしだ・おさむ)

西田司(にしだ・おさむ)
建築家
オンデザインパートナーズ代表

1976年神奈川県生まれ。1999年横浜国立大学卒業。同年、スピードスタジオ設立。2002年東京都立大学大学院助手(〜2007年)。2004年オンデザインパートナーズ設立。東京理科大学、日本大学大学院、京都造形芸術大学非常勤講師。大阪工業大学客員教授。石巻2.0理事。主な作品に「ヨコハマアパートメント」(2009年)、「江ノ島ヨットハウス」(2013年)、「隠岐国学習センター」(2015年)、「コーポラティブガーデン」(2015年)がある。日事連建築賞小規模建築部門優秀賞(2011年)、JIA新人賞(2012年)、グッドデザイン復興デザイン賞(ishinomaki2.0、2012年)、東京建築士会住宅建築賞(2013年)、神奈川建築コンクール優秀賞(2014年)他多数を受賞。